2007-12-28 引き続き review book 宮城谷先生の。 『孟夏の太陽 (文春文庫)』宮城谷昌光 4つの短編集でありながら、春秋期の晋に仕えた趙一族の年代記を描く連作シリーズでもある。 特に「月下の彦士」は、古代中国の物語でありながら、日本人の【滅びの美学】*1に通じる主従・友誼の美談。ちょっと泣いた。 宮城谷先生は漢字の使い方に気を使っているだけに、美しい漢字表現に時々ハッとする。 ★★★★☆ *1:てゆーか、最近ニュースで見た『フランダースの犬』は「負け犬の死」でしかないっていう欧州の受け止め方って……。